こんにちは。医師転職支援会社の「メディカルプラスキャリア」です。今回は、クリニック院長だからこそ知ってほしい、非常勤勤務で得られる意外なメリットと成功の秘訣について、コラムを展開いたします。
弊社で非常勤先のご相談をいただく先生方の中には、ご自身で開業されている方、またはいわゆる「雇われ院長」としてクリニック院長を務められている先生も多くいらっしゃいます。非常勤先をお探しする理由をお伺いすると、「収入を上げたい」、「新しい知識を身につけたい」、「空いた時間を活用したい」など理由はさまざまです。そのようなお悩みをお持ちの先生が納得できる非常勤先を見つけるため、非常勤勤務のメリットやデメリット、また注意点をまとめました。これから非常勤先を探そうとお考えの方、すでに非常勤勤務をしているが違和感がある方は、ぜひ最後までご覧ください。
1:クリニック院長が非常勤勤務で得られる3つのメリット
非常勤勤務は、日々のクリニック運営に追われる院長先生にとって、金銭的な報酬だけでなく、さまざまなメリットがあります。まずはクリニック院長だからこそ享受できる、3つの重要なメリットを深掘りしてご紹介します。
1-1. メリット①「心身のリフレッシュ」
クリニック運営は、医療行為だけでなく人事・経理・広報など多岐にわたります。個人で開業されている院長先生の場合は、これらの業務を行われており、雇われ院長の場合でも、医療だけでなく経営にも携わることを求められるケースがございます。そのため、勤務医と比較すると業務負荷が大きく、クリニック経営についてもプレッシャーを感じ、心身ともに休まる暇がないと感じる院長先生も少なくありません。しかし非常勤として外部の医療機関で勤務する時間は、「院長」という立場から解放され、純粋に「一医師」として診療に集中できる時間となります。
週に半日や月に数日といった短時間でも、普段と異なる患者層や疾患に触れることで、良い気分転換となり、また自院では経験できない最新の医療機器や治療法に触れる機会も得られるかもしれません。実際に弊社でも非常勤勤務の目的をお伺いすると「気分転換、リフレッシュ」や「他の医療機関のやり方を覗いてみたい」などのご希望をいただくことも多いです。
1-2. メリット②「経営リスクの分散と収入源の多様化」
こちらは主に開業医の院長先生からご相談をいただくことが多いです。医療報酬の改定、地域人口の変動や都心部では競合クリニックの増加など、長期的に見た場合、クリニック経営には常に不確実性がつきまといます。非常勤勤務による安定した副収入を得る事により、このような経営における「もしもの時」のセーフティネットとして機能し、リスク分散することができます。クリニックの経営状況が一時的に悪化した場合でも、非常勤収入があることで、必要な設備投資や資金繰りの負担軽減を図ることが可能です。
また、先生ご自身の資産形成や老後の備えに充てることも可能です。収入源の多様化は、経済的な安定をもたらすだけでなく、院長先生自身の精神的なゆとりにも繋がります。
1-3. メリット➂「スキルアップと最新医療知識・経営ノウハウの習得」
医師として常に最新の知識と技術を追求することは、患者さんに最良の医療を提供するために不可欠です。しかし、自身のクリニックで診療しているだけでは、特定の症例や医療機器に偏りがちになり、新しい知見や技術に触れる機会が限られることがあります。非常勤として他院の医療機関で勤務することで、普段のクリニックではあまり診ることのない珍しい症例や、高度な医療機器に触れる可能性が増えます。これは、医師としての専門性をさらに深め診療の幅を広げる絶好の機会となります。
また、他院の運営体制を内部から見ることができるのも大きなメリットです。効率的な患者導線、スムーズな受付システム、最新の電子カルテシステム、スタッフの配置やチーム医療の進め方など、ご自身のクリニック運営におけるヒントや効率化のアイデアを見つけるきっかけにもなります。新しい人脈の広がりや、異なる専門分野の医師・コメディカルスタッフとの情報交換は、自身のクリニックだけでは得られない大切な財産となります。弊社にご相談いただく先生方でも非常勤はご自身の専門ではない診療科目や、経験したことがない訪問診療や自由診療のご相談を受けることもございます。
2:デメリットと解決策
非常勤勤務には多くのメリットがある一方で、クリニックの院長先生という立場だからこそ生じる懸念点も存在します。しかしこれらのデメリットは適切な対策で解決可能です。ここでは、よくあるデメリットと、それぞれの懸念点から具体的な解決策について詳しく解説します。
2-1. デメリット①「時間管理の難しさ」
●懸念点:
多忙な中で非常勤勤務が加わることにより、時間管理が複雑になり、プライベート時間が削られる可能性があります。
●解決策:
まずは無理のない範囲で、週に半日~1日程度の短い時間からスタートしましょう。自院の休診日やプライベートな時間とのバランスを考え、影響を抑えられる範囲で探していきます。最近ではオンライン診療や短時間勤務が可能な求人もあり、有効な選択肢になっています。
2-2. デメリット②「体力的な負担」
●懸念点:
院長業に加え、新たな勤務が増えることで一時的に疲労を感じる可能性があります。
●解決策:
非常勤先を選ぶ際は、ご自身の体力や健康状態を最優先に考慮し、無理のない勤務時間・業務内容の求人を選びましょう。まずは高給与でも激務が予想される求人ではなく、外来や健康診断など、比較的落ち着いた環境を選ぶのも良いでしょう。興味のある分野の仕事を選ぶことで、モチベーション維持にも繋がり、心身のリフレッシュになることもあります。
2-3. デメリット➂「情報管理と守秘義務」
●懸念点:
複数の医療機関で勤務するため、患者情報や内部情報に関する守秘義務を厳守する必要があります。
●解決策:
患者さんの個人情報などは、各施設で大切に扱っておりますが、各医療機関が設定しているルールを順守することを徹底しましょう。患者さんの個人情報はもちろん、勤務先のスタッフや経営情報なども、安易に外部で話したり、間違ってもSNSに投稿したりすることは絶対に避けてください。
3:院長が非常勤勤務を成功させるための秘訣とポイント
非常勤勤務のあたらしい気づきや経験、また収入増などメリットについてご理解いただけたかと思いますが、そのメリットを最大限に活かし、デメリットを最小限に抑えるには、いくつかの大切な秘訣があります。
勤務先の「見極め」
●自身の専門性を活かし成長できるか:
無理なく非常勤先に貢献でき、学びにも繋がる職場かどうか改めて考えてみましょう。
●通勤や移動の負担はどうか:
体力的な負担を考慮し、自宅やクリニックからアクセスしやすい場所を選ぶことが、長く続ける上で大切です。
●職場の雰囲気や人間関係は良好か:
面接や見学、場合によってはトライアル勤務にてスタッフ間のコミュニケーションが円滑かを確認しましょう。
勤務条件の「確認」
診療内容、業務範囲、勤務時間、報酬(給与形態や支払いサイト)、残業の有無など、内定通知書に記載されている内容を内定承諾の前にしっかり確認し、曖昧な点は全てクリアにしておきましょう。
4:クリニック院長の非常勤勤務:まとめ
他のクリニックで院長が非常勤勤務を始めることは、心身のリフレッシュや医療・クリニック経営の知識向上、また経済的な安定を図るための選択肢の一つになります。しかし、「どうやって自分に合った求人を探せば良いのか」「多忙な中で条件交渉をする時間がない」「デメリットを最小限に抑えたい」といった悩みや不安は、新しい一歩を踏み出す際のハードルになるかもしれません。また自身が院長を務める先と患者さんの取り合いが起きないような勤務地の調整や、医療機関の中には、「他のクリニックでの院長は非常勤採用しない」と決めているところもありますのでそういった調査など、煩雑な部分も多いです。
私たち「メディカルプラスキャリア」は、そういった一つ一つの懸念点をクリアにしながら、先生方お一人おひとりの専門性や希望に合わせた求人情報をご案内しています。漠然としたご興味や、具体的なイメージがまだなくても構いません。まずは一度、弊社にご相談いただくことで、新たな可能性が見えてくるかもしれません。先生の「こんな働き方ができたら」という思いを形にするお手伝いができれば幸いです。ご興味がございましたら下記までお気軽にお問い合わせください。
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