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【コラム】転科のメリット・デメリットと失敗しないポイント

コラム

こんにちは。医師転職支援の「メディカルプラスキャリア」です。
転職を検討している先生の中には、これまでご自身の専門性を活かした転職を希望される医師が多くおりますが、毎年、一定数ではございますが「転科」を選択される医師もおります。医師としての長いキャリアの中で、専門分野のキャリアチェンジは、新たな専門分野に挑戦することとなり、大きな決断が必要となります。
中には、興味を持っているがなかなか行動に移せず、悩んでしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回の記事では、転科のメリット・デメリット失敗しないポイントついてご案内いたします。

1:転科を検討する理由

転科を検討している理由は様々ではございますが、本日はその中でもよくお話しをいただく、代表的な3つの転科を検討する理由について説明いたします。

➀.体力面や精神面を考えて

2024年4月から施行される「医師の働き方改革」の中でも、「医師の長時間労働」の改善の取り組みとして行われますが、厚生労働省から発表されている「診療科別の時間外・休日労働時間が1860時間超の医師の割合」のデータみると、平成28年度の時間外・休日労働時間が多い科目としては、産婦人科(20.5%)、救急科(14.1%)の時間外・休日時間外労働が多い科目でしたが、令和4年のデータでは脳神経外科(9.9%)、外科(7.1%)、形成外科(6.8%)、産婦人科(5.9%)、救急科(5.1%)となっております。
外科系の診療科目が多いですが、40代半ばを目途に、手術の際の視力や手技の衰えにより、精密な治療を行うことが難しくなってくるケースや、当直やオンコール対応など長時間勤務に体力的なご負担を感じる先生も多く、ワークライフバランスに重要点を置き、転科を希望される先生もおります。また、臨床現場では直接、命に関わる重圧が精神的に厳しくなり、年齢を追うごとに命に関わらない科目に転科する先生が多いです。

医師の転科について 図解

*参考:弊社コラム「2024年4月から!医師の働き方改革をわかりやすく」
*参考:厚生労働省提供「医師の働き方改革の推進に関する検討会」4ページ

 

➁.収入UPや開業を視野に入れて

ワークライフバランスを重視した勤務を希望される若手医師が増えている一方で、経済的な理由により年収を上げたいと考えている医師も多くおります。その理由としては、子育て費用、親の介護費用、将来開業を考えている方など人により、理由はさまざまです。年収を上げたいとお考えの先生が選ばれる科目として、自由診療(美容皮膚科、美容外科等)のクリニックが比較的高年収で求人を出しており、開業医の平均年収と同じくらいの年収を確保できる科目です。また、将来の開業を見据えて、サブスペシャルティを見につけるために転科を検討している方もおります。クリニックでは地域の患者さんの診療を行うため、開業後はこれまでご経験された科目ではない患者さんが来院されるケースもございます。長い視野を持ち開業のキャリアを考え、診療の幅を広げる目的とし、戦略的に転科を行う医師もおります。

➂.他の診療科に興味がある

専攻した科目で勤務し、医師としてのキャリアを積む中で、他の診療科目に興味を持つこともあると思います。
例えば、これまでは外科医として手技の研鑽をすることに注力していた医師が、もっと一人ひとりの患者様に寄り添い、幅広い診療を行いたいと希望され、内科標榜の訪問診療を選択されるケースや内科医だったが、患者さんの抱える精神的な悩みなど聞き、心に触れたことで、精神科や心療内科を目指すケースもございます。また、世の中のニーズを考え、将来的な需要が高まりそうな診療科目への転科を選択する医師もおります。他科目に興味が沸いた時には、ご自身でもお気づきだとは思いますが、心の中の変化…きっかけがあり、その「きっかけ」が重要です。

2:転科のメリット・デメリット

転科を行う際にはご自身がこれまで学ばれた科目ではない、新たな診療科目の分野にチャレンジすることとなり、生活の変化が起こるため、大きな決断が必要となります。代表的な転科を行う際のメリット・デメリットの3つを解説いたします。


【メリット】
《勤務状況の改善》
冒頭でご説明いたしましたが、外科系の医師は時間外労働が多く、選択する科目によっては体力的・精神的に負担が減らせると言うメリットがございます。転科後は新たに学ぶことも必要となり、短期的には収入が減少する可能性もございますが、QOLの向上を目的とした転科をすることにより、勤務状況の改善が見込まれます。

《知識とスキルの拡充》
新しい専門分野での学習や経験を通じて、幅広い知識と専門的スキルの獲得が可能です。医学全体の理解を深め、患者さんへの総合的なアプローチを可能にします。また、自ら興味を持っている科目で業務に従事することにより、仕事へのモチベーションが向上します。

《今後のキャリアの多様性》
転科により、キャリアの多様性を持つことができ、複数の診療科目の診療を行うことが出来るということになります。これまで学んだ科目だけでなく、異なる科目を学ぶことにより、新しい視点を得ることができ、今後の転職や開業の際にも役に立つことが多いです。

しかしながら転科には、メリットだけではなくデメリットもございますので、解説いたします。

【デメリット】
《キャリアの中断》
これまで積み上げてきたキャリアが中断し、転科先の科目を学び始めなければなりません。キャリアが中断したことで、症例数を必要とする専門医資格の維持も難しくなるケースがございます。

《学び直すための時間の確保》
転科を行うには新たな科目を学ぶ必要がございます。未経験の診療科の専門知識を一から勉強し、手技などをしっかり身につけていく必要があります。どの診療科に転科をしたとしても、相当の勉強量と努力が必要になり、多くの時間とエネルギーが必要となります。

《年収減少の可能性》
専攻されていた科目では役職、経験年数や専門医資格などが考慮されての年収を頂いていた方も多くいると思いますが、転科を行うと基本的には専攻医とほぼ同じような形となり、今までのご経歴が考慮されず、年収が減少してしまうケースもございます。

3:転科で失敗しないポイント

転科で失敗しないポイントは、心の変化があった「きっかけ」をあらためて理解し、ご自身で目的を把握することが重要となります。転科の決断前にもう一度「なぜ自分は転科をしたいのか?」という目的を見つめ直すことが大切です。

《見つめ直すポイント》
●今の勤務状況は自分にあっているか
●将来を見据えてどのようなスキルを身につけたいか
●今後、どのように患者さんと関わっていきたいか

上記ポイントを抑え、自分と向き合う時間をつくることをおすすめいたします。

また、転科にはタイミングも重要です。医師の働き盛りの年齢は30代~40代と言われておりますが、今後の長いキャリアを考えると早めに決断するほうが良いでしょう。その理由として、収入UPを目的に転科を行い、うまく収入UPされる先生もいれば、経験年数や専門医の経験は加味されず、新たなキャリアが始まりますので、収入が減少してしまうケースもございます。新たな科目で経験を積み、収入UPするためにもタイミングは早めに決断を行った方が、転科後のキャリアの充実が見込まれます。

4:最後に

転科を検討している先生は、転科を経験された先輩、お知り合いに相談するのも一つの方法かと思いますが、一人で悩まず、医療業界を精通しているエージェントに相談することをおすすめいたします。転科を検討されている先生には人それぞれ違ったお悩みや理由があるかと思いますが、先生のご希望の勤務先のご提案や、抱えている悩みや転科の目的を伺い、先生とって最適な勤務先のご紹介を行います。医療業界に精通しているエージェントに相談することにより、転科後のミスマッチを防ぎ、先生にとって「ベスト・フォー・ミー」となるご提案を行うことが可能です。

弊社では、先生のご要望やニーズをしっかりと把握し、その理想に向けて共に伴走し、理想の転職・転科のサポートを行います。まずは悩みを一人で抱え込まず、お気軽にご相談ください。

 

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