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【コラム】医師のための職場マネジメント術!組織を動かし円滑な仕事を実現する方法

コラム

こんにちは。医師転職支援会社の「メディカルプラスキャリア」です。今回は「医師のための職場マネジメント術!組織を動かし円滑な仕事を実現する方法」をテーマにコラムを展開してまいります。

転職を検討している先生に転職理由をお伺いすると「人間関係」を理由に転職を検討される方が多くいらっしゃいます。人間関係といっても幅が広く、より深堀すると、「他の先生方はオンコール対応を行っておらず、自分だけ対応している」、「新しい院長との診療の考え方の相性が合わない」というように、コミュニケーションの課題や業務属人化で現職への不満を抱くなど、原因は多岐に渡ります。大きな病院であれば、異動届を出し配置異動の選択も可能かと思いますが、一般的なクリニックでは異動が出来ず、病院のような解決方法は難しいかと思います。ではどのように解決していくか事が重要なのでしょうか。

それは医師自身が「リーダーシップ」を発揮し、職場の「マネジメント」を意識することだと思います。本記事では、医師が円滑に職場を運営するための具体的な方法と組織を動かすためのポイントを解説します。ぜひご一読ください。

1:医療現場での「チーム医療」

医療現場では、医師以外にも多様な専門職(看護師、事務スタッフ、PT、OTなど)の方がおります。一人では限界があり、多様な専門職の方とチームとして連携し、患者さんのために最善を尽くす「チーム医療」が求められております。専門職それぞれの視点から情報を共有することで、より適切な治療やケアを提供することができ、医療の質向上にも繋がるのです。

厚生労働省から平成22年に「チーム医療の推進について」の検討会も実施されており、基本的な考え方として下記のように記載されております。


チーム医療とは、「医療に従事する多種多様な医療スタッフが、各々の高い専門性を前提に、目的と情報を共有し、業務を分担しつつも互いに連携・補完し合い、患者の状況に的 確に対応した医療を提供すること」

厚生労働省(チーム医療の推進について)
https://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/03/dl/s0319-9a.pdf


チーム医療の重要性が高まる中では、組織をまとめる力・人を動かす力といった、「マネジメント」「リーダーシップ」が必要となるでしょう。

2:医師としてのリーダーシップの発揮

医療現場では、医師が「リーダーシップ」を発揮することが重要です。「リーダーシップ」とは、組織やチームを目標に向かって導き、メンバーの能力を最大限に引き出しながら、成果を上げるためのスキルや姿勢のことを指します。医療現場においては、医師がリーダーとして適切な判断を下し、チームを円滑に運営することが求められます。では、具体的にどのように進めていけばよいか説明をいたします。

➀. 明確なビジョンと目標設定
理念、方針など医療の質を向上させるための明確な目標を持ち、チームメンバーと共有し、一貫した方向性を示すこと

➁. コミュニケーション能力
スタッフとの信頼関係を築き、指示を分かりやすく伝え、相手の意見にも耳を傾けること

➂. 意思決定力
限られた時間の中で迅速かつ適切な判断を下し、チームメンバーの意見を考慮しつつ、最終的な決断を行うこと

➃. チームマネジメント
チームメンバーの役割を明確にし、適材適所に配置し、モチベーションを高め、働きやすい環境を整えること

➄. 問題解決力
医療現場で発生するトラブルを冷静に対処し、組織の課題を把握し、持続的な改善策を考えること

医師としてリーダーシップを発揮することで、スタッフの士気を高め、効率的な業務運営が可能になるでしょう。

3:効果的なコミュニケーションとチームワーク

職場の円滑な運営には、スタッフとの適切なコミュニケーションが欠かせません。医師とスタッフの間で情報共有がうまくいかないと、患者さん対応の遅れや業務の混乱につながります。また、コミュニケーションがうまく取れない要因として、「先生が多忙のため意見を発信しづらい、質問しづらい雰囲気」などを感じているスタッフもいるかもしれません。そのままの人間関係を維持してしまうと、スタッフの離職に繋がる可能性も必要です。コミュニケーションを取ると言っても、どのようにとればよいか迷わられる方もいるかと思いますので、具体的にどのように進めていけばよいか説明をいたします。

➀. 定期的なミーティングの実施
・短時間でポイントを押さえた報告、連絡を行う
・記録を残し、振り返りを容易にする

➁. 相互理解の促進
・スタッフの意見を尊重し、信頼関係を構築する
・立場や職種に関係なく、オープンな意見交換の場を設ける

➂. 定期的な1on1ミーティングを実施し、個別の課題や悩みに寄り添う
・適切なフィードバックを行う
・ポジティブな意見交換を行い、業務の改善につなげる

➃. 具体的な成果や良い点を認め、モチベーションを高める
・課題や改善点は建設的な提案として伝え、解決策を一緒に考える

いかがでしょうか。また私は、挨拶や笑顔も重要だと思います。職場に来たら「おはようございます。」と笑顔で挨拶して頂ける先生と、ムスっとした顔で挨拶もせず職場に入ってくる先生がいたら働いているスタッフはどのように感じるでしょうか。まずコミュニケーションが苦手な方は笑顔で挨拶からスタートしてみましょう。

4:職場の効率化と業務改善のコツ

医療現場では多くの業務が並行して進行するため、効率的な業務フローを確立することが重要です。効率的な業務フローを確立するには、今ある制度・体制の見直しが必要のため、行っている業務の洗い出しを行い、かかっている時間を把握し、優先事項を整理する事も重要です。それでは具体的にどのような方法で進めていくか記載いたします。

業務改善のポイント

タスク管理の徹底

・ToDoリストの活用:業務を可視化し、優先順位を明確にする。
・スケジュール管理ツールの活用:Googleカレンダーやタスク管理アプリを利用して業務の進捗を管理する。
・デリゲーション(業務の委任):医師がすべての業務を抱え込まず、適切なスタッフに仕事を割り振る。
・タスクの見直しと不要業務の削減:定期的に業務を振り返り、不要な作業を省くことで業務の効率化を促進する。

業務フローの最適化

・業務の棚卸し:無駄な手順を洗い出し、業務プロセスを見直す。
・標準化とマニュアル化:誰が担当しても同じ質で業務を進められるように標準手順を作成。
・時間短縮の工夫:診察・治療・事務作業の流れを見直し、不要な待ち時間を削減。
・ワークフローのデジタル化:紙ベースの作業を減らし、電子化による業務効率化を図る。
・スタッフ間のロールプレイング実施:業務の流れを実践的に確認し、最適な業務フローを構築する。
・PDCAサイクルの導入:Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Act(改善)を継続的に回し、業務を常に最適化する。

ITツールの導入

・電子カルテの活用:患者さん情報を一元管理し、スムーズな情報共有を実現。
・音声入力やAI補助ツールの活用:医療記録の作成を効率化し、業務負担を軽減。
・クラウドシステムの活用:遠隔からでもアクセス可能なシステムを導入し、業務の柔軟性を高める。

業務効率化のメリット

業務の効率化が進むことにより、以下のメリットがございます。


・医師自身の負担軽減
・患者さん対応に集中できる環境の構築
・スタッフの業務ストレスの低減
・組織全体の生産性向上
・業務の属人化を防ぎ、チーム全体で効率的に動く体制を整える


業務を改善し、効果的に運営することで、より質の高い医療サービスを提供できる職場環境が整います。

5:ストレス管理と働きやすい職場環境の整備

医療現場では、長時間労働や精神的ストレスが問題となることが多く、離職率が高い施設もございますが、実際の離職率を分析する事も重要です。離職率が高い職場には何か原因があると思います。そのような原因を理解するためにも先生が目指している「理想」と「現実」を言語化する事で「課題」が見えてくるのではないでしょうか。長く働いて頂ける職場環境の整備は、医療の質向上につながりますので、働きやすい職場環境を整えることが重要です。

それでは具体的にどのような方法で進めていくか記載いたします。

ストレス管理の方法

適切な休息の確保

・勤務スケジュールの見直し:過労を防ぐためにシフトの最適化を図る。
・オンオフのメリハリをつける:休憩時間をしっかり確保し、業務の合間にリフレッシュできる環境を作る。
・適切なワークライフバランスの確立:休日や有給休暇を適切に取得し、長時間労働の常態化を防ぐ。

スタッフのモチベーション維持

・感謝の言葉を積極的に伝える:スタッフの努力を認め、日常的に感謝を示す。
・フィードバックを重視する:建設的な意見交換を行い、改善の余地を共に考える。
・キャリアアップの機会を提供:研修や勉強会を開催し、スタッフの成長を支援する。
・チームビルディングの促進:スタッフ間のコミュニケーションを強化し、協力しやすい職場環境を構築する。

健全な職場文化の醸成

・ハラスメント防止の徹底:明確なポリシーを定め、適切な対応を講じる。
・働き方改革の推進:柔軟な勤務体系を導入し、多様な働き方をサポートする。
・メンタルヘルスサポートの充実:カウンセリングの導入や相談窓口を設置し、スタッフの心身の健康を支える。
・公平な評価制度の確立:業務成果を適正に評価し、スタッフのモチベーション向上につなげる。

働きやすい環境がもたらすメリット

・医療の質の向上:スタッフの心身が健康であることで、患者さんへの対応も丁寧になり、治療の質が向上する。
・離職率の低下:働きやすい職場環境を整備することで、優秀な人材の流出を防ぐ。
・チームワークの強化:良好な職場環境が整うことで、スタッフ間の協力がスムーズになる。
・生産性の向上:ストレスの軽減によって集中力が高まり、業務の効率が向上する。

働きやすい環境を整えることで、メリットでも記載した通り、優秀な人材の流出を防ぐことができ、チームワークが強化され医療の質向上にもつながります。

6:まとめ

いかがでしたでしょうか。医師としてリーダーシップを発揮し、職場マネジメントを意識することで、チームの連携が向上し、業務の効率化が進みます。また、適切な管理を行うことで、医療の質が向上し、より持続可能な環境を作ることができます。

実践すべきポイントを下記にまとめました。

・リーダーシップを発揮する
・チームを適切に導き、方向性を明確にする。
・信頼関係を築き、協力体制を強化する。
・効果的なコミュニケーションを取る
・スタッフとの情報共有を徹底し、円滑なチーム運営を行う。
・クリアな指示と適切なフィードバックを提供する。
・業務フローを最適化する
・業務の標準化と効率化を推進し、無駄な作業を削減する。
・ITツールを活用し、業務の負担を軽減する。
・ストレス管理を徹底する
・適切な休息を確保し、メンタルヘルスのケアを行う。
・モチベーションを維持し、働きやすい職場環境を整備する。

これらを意識し、実践することで、より良い医療環境を実現しましょう。職場マネジメントの改善は、患者さんだけでなく、先生自身も含め、医療従事者の負担軽減にもつながります。

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