こんにちは。医師転職支援会社の「メディカルプラスキャリア」です。今回は、「一般内科医の多様なキャリアプラン:初期研修から専門医、そしてその先へ」をテーマに解説していきます。
一般内科医は、地域医療におけるプライマリケアの担い手として非常に重要な存在です。初期診断をはじめ総合的な健康管理、生活習慣病の管理まで、幅広い役割を担います。キャリアプランも多岐にわたり、病院勤務医からクリニックでの勤務医や開業医、大学病院の医師、また一般内科の知識をベースとした訪問診療など、多様な分野に活躍の場が広がっています。今回のコラムでは、一般内科医のキャリアプランとして、初期研修から専門医取得、そしてその後の多様な選択肢について解解説してまいります。これから内科医としてのキャリアを考えたい先生、また今一度ご自身のキャリアを振り返りたい先生は、ぜひご一読ください。
1:一般内科医の役割と重要性
一般内科医は、身体の内側からくる不調を診断・治療する医師です。風邪や発熱などの身近な症状から、大病の早期発見など幅広い疾患を取り扱うのが特徴です。まさに地域医療の最前線にいるのが、内科医と言えるでしょう。それでは具体的な診療内容について、あらためて見ていきましょう。
患者さんの初期診断
患者さんの訴えや症状を丁寧に聞き取り(問診)、視診、聴診、打診、触診などの身体診察を行い、必要に応じて尿検査や血液検査、心電図検査などの検査を指示し、総合的に分析して病名を診断します。
総合的な健康管理
診断された病名に基づいて治療法を選択し、医薬品が必要な場合は処方せんを発行します。慢性疾患や生活習慣病と診断された場合は、定期的な通院を促し、食生活や運動習慣などの生活全般に指導や助言を行います。
地域医療におけるプライマリケアの担い手
クリニック勤務で地域に根ざした医療活動を行う場合、地域住民の健康診断や近隣の学校医、高齢者の往診など、地域社会の健康維持に大きく貢献します。病床を持たないクリニックでは、軽症疾患の診療を中心に、患者さんのかかりつけ医として総合的な診療を行います。必要に応じて、専門的な治療が必要な患者さんを適切な医療機関へ紹介するのも重要な役割です。
それでは次に、内科医としてのキャリアプランを初期研修から見ていきましょう。
2:初期研修から専門医取得まで
内科医としてキャリアをスタートするためには、初期研修と内科専門医資格の取得が一般的な流れとなります。
2-1.初期研修の内容
医師免許取得後、2年間の初期研修を行います。初期研修は以下のような内容となります。
基本的な診療能力、患者さんとのコミュニケーション能力の習得
さまざまな診療科をローテーションしながら、問診、身体診察、検査、診断、治療といった基本的な診療スキルを習得します。患者さんやその家族に対して、病状や治療方針を正確かつ丁寧に説明するコミュニケーション能力も重要です。
内科系、外科系、救急など、幅広い診療科をローテーション
内科だけでなく、外科、小児科、救急など、幅広い診療科をローテーションすることで、多様な疾患や医療現場を経験し、医師としての基礎を築きます。
2-2.内科専門医資格取得のプロセス
初期研修終了後、多くの医師が高度な資格である専門医の取得を目指し、基本領域の19領域から自分の目指す診療科を選択しますが、内科医としての専門性を高めるためには内科専門研修施設において、内科専門医研修プログラムに参加します。研修期間中には、内科全般にわたる幅広い症例を経験し、指導医の指導のもとで診療を行います。
3:専門医取得のメリット
内科専門医資格を取得することには、多くのメリットがあります。
3-1.専門性の証明、キャリアアップの機会増加
内科専門医資格は、内科医としての確かな知識と経験を持つことの証明となり、医療現場における信頼性が向上します。また専門医資格を持つことで転職の際に優位性があり、好条件の求人によっては「専門医有り」が応募条件になっているケースもあります。また現職に留まる場合にも、管理職への昇進などキャリアアップの機会が増加します。
3-2.患者さんからの信頼向上、より高度な医療を提供可能
最近ではほとんどの医療機関がホームページを開設しており、その中で勤務している医師の紹介を行っている医療機関も多くあります。その中で専門医を持っていることを紹介することにより、患者さんからの信頼を得やすくなります。
4:キャリアプランの選択肢
内科専門医資格取得後も、医師としてのキャリアプランは多岐にわたります。
サブスペシャリティを身につける
基本領域の専門医を取得した後には、より専門性の高い診療科(サブスペシャルティ領域)の専門医を取得することができます。内科専門医を取得した後、消化器内科や循環器内科、呼吸器内科などのどれか一つを選んでサブスペシャルティ領域専門医を取得するという形です。より医師として高い専門性を身につけていくことが可能になります。
医長・部長など管理職としてのキャリアプラン
臨床経験を積む中で、医長や診療科部長といった管理職を目指すキャリアプランがあります。管理職となると診療だけでなく、後進の指導や病院運営にも携わることになり、臨床だけでなく+αの経験を身につけることが可能です。
クリニックでの勤務医や開業医
病院で身につけた経験を、地域住民のプライマリケアや健康管理、生活習慣病予防のかかりつけ医として活躍するという選択です。 勤務医や院長としての勤務や、自身で独立して開業医として活躍する方法がございます。開業医であれば、経営者としての責任が伴うものの、勤務時間や休診日などを自分で決定できるため、病院勤務医と比較して、ワークライフバランスを実現しやすい働き方です。
5:その他のキャリアアップのため経験と方法
キャリアアップのためには、臨床の向上だけでなく、様々なスキルや経験が重要となります。具体的な例としては以下のようなものがあります。
コミュニケーション能力の向上
患者さんとの信頼関係を構築し、的確な診断を行うためには、高いコミュニケーション能力が不可欠です。また問診や身体診察、各種検査結果を総合的に判断する診断能力も常に向上させる必要があります。多職種との連携やチーム医療を実践する上でも、円滑なコミュニケーションは重要です。
学会活動、論文発表
学会や研究会に積極的に参加し、最新の医療知識や技術を習得します。自身の研究成果や臨床経験を論文として発表することで、専門性を高め、キャリアアップにつなげることができます。
海外留学、研修
海外の医療機関や研究機関へ留学したり、研修に参加したりすることで、海外の医療制度や医療技術を習得し、国際的な視野を広げることができます。
6:まとめ
一般内科医は、多様なキャリアプランを持ち社会に大きく貢献できます。地域医療におけるプライマリケアから、高度な専門医療を身につけ、医学研究・教育、さらには国際医療まで、幅広い分野で活躍することが可能です。医師としてのキャリアは、自身の選択と努力によって大きく左右されます。早い段階から自身のキャリアプランを考え、様々な選択肢の中から、自分らしいキャリアを築いていってください。
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