こんにちは。医師転職支援会社の「メディカルプラスキャリア」です。今回は、「小児科の先生が、年収を維持・アップしながら無理なく働ける転職先を見つけるにはどうすれば良いか?」というテーマでコラムを展開いたします。最近転職のご相談を頂く中で「毎日クタクタで、この働き方、いつまで続けられるかな?」、「もっとワークライフバランスを取って働きたいけど、年収が下がるのはちょっと困る……」などのお悩みやご不安を抱いている先生からご相談をいただく事が増えてきました。これには家庭環境の変化やライフステージの変化により、希望する働き方に変化が生じることが大きい要因です。
「日々の業務で疲労」や「将来の働き方や年収に不安を感じている」など働き方について不安や悩みをお持ちの小児科の先生であれば、ぜひこのコラムを転職の参考にしていただけますと幸いです。小児科医の年収事情はもちろん、疲弊しない働き方を実現しながら年収を維持・あるいはアップさせる具体的な方法、そして理想の転職先を選ぶコツについて、詳しくご紹介いたします。今、転職を考えている先生だけでなく、すぐの転職は考えていない先生も、ぜひ最後までご覧ください。
1:小児科医のリアルな働き方と年収の現状
まず小児科の先生方が実際にどのような働き方をしていて、年収はどのくらいなのか、その現状を見ていきましょう。
労働時間/働き方
労働時間ですが、他の診療科と比べると、小児科医は次のような傾向があります。
●週あたりの平均労働時間は約52時間で、医師全体の平均(約46.6時間)より6時間ほど長め
●週60時間以上勤務している小児科医の割合は約40%と、他科の平均(27.4%)よりも高水準
●全診療科の中でも長時間労働の傾向があり、外科、救急科、脳神経外科に次ぐ4番目の長さ
*独立行政法人 労働政策研究・研修機構
「勤務医の勤労実態と意識に関する調査:48ページの図表 8-1参照」より算出
勤務時間が長いだけでなく、患者さんがお子さんであることから、感染症の流行期には特に忙しく、予測できない急患対応や、保護者へのきめ細やかな対応が必要となります。こうした小児科医ならではの事情が重なり、心身の疲労につながっているのです。
小児科医の年収水準と特徴
小児科医の平均年収は、医師全体の平均年収に比べてやや低い傾向が見られると言えるでしょう。平均年収は1,220.5万円で、診療科全体の平均年収1,261.1万円と比較すると、約40万円低いというデータがあります。
*出典:独立行政法人 労働政策研究・研修機構
「勤務医の就労実態と意識に関する調査」(143ページ目 Q7 前年度の年収(万円)<SA>【前年度の年収ありベース】 1カ所目(最も勤務日数が多い施設)の表
つまり、小児科医は他の診療科より長く働いているにもかかわらず、平均年収はやや低い傾向にある、というのが現状です。では具体的にどうすれば年収や勤務時間を改善できるのか、その方法を見ていきましょう。
2:転職で年収を維持・アップさせることは可能?
転職は、小児科の先生が働き方や年収を改善するための有効な方法です。ただ、その前に「年収を上げることを優先したいのか?」「働き方を変えることを優先したいのか?」という点を明確にすることが大切です。
年収アップを優先したいケース
より好待遇(高年収)の医療機関へ転職する方法です。例えば、専門医の資格を高く評価してくれる施設、あるいは医師の採用が難しい地域の医療機関への転職、もしくは院長などの役職者としての転職が考えられます。年収は上がる可能性が高いですが、生活環境が変化する、責任が増えることで心理的な負担が生じる可能性もあります。
負担を減らしつつ、年収維持もしくは微増したいケース
現在の職場と同程度の条件のところへ転職したり、働き方の改善を優先しつつも基本給が高い職場を選ぶことで、年収を維持またはわずかに増やすことが期待できます。一般的には、病院勤務からクリニック勤務へ移ると、当直やオンコールがなくなることが多く、また患者さんも比較的軽症の方が中心になるため、精神的な負担が減りやすいです。弊社にも、病院からクリニックへの転職を希望される小児科の先生から、多くのご相談がございます。
業務の負担を大幅に減らしたいケース
働き方を大きく変え業務負担を減らしたい場合です。例えば、当直なしの勤務や、勤務日数・勤務時間を減らすといったケースです。勤務時間が減れば負担は軽くなりますが、やはり給与はそれに比例して減ってしまうのが一般的です。ただし、転職先やご自身の許容できる条件を見直すことで、年収の減少を最小限に抑えることも可能です。
ほか同じ業務内容で、給与が上がりやすい条件は、医師の採用が難しい地域や、通勤に不便なエリアでの勤務が挙げられます。また、経営が安定した民間病院や、事業拡大のために医師確保に積極的な医療法人、特定の専門性を持つ医師を求めている職場なども、年収アップを期待しやすい傾向にあります。
3:疲弊しない働き方と年収を両立させる転職先の選び方
では、「疲弊しない働き方」とは具体的にどのようなものでしょうか?弊社にご相談いただく小児科の先生方で、年収よりもQOL(生活の質)を重視した働き方を希望される方がよく挙げられるご要望は、次のようなものです。
●当直・オンコールなし、日勤のみ
●週4日勤務(または週3日で社会保険加入希望)
●平日のみの勤務
●時短勤務
●通勤距離を短くしたい
これらはすべて、プライベートの時間をしっかり確保し、身体への負担を減らせる働き方です。その他にも、「急な休みに対応可能な2診以上の医療機関」や、「学会への出席にも協力的な医療機関」といったご相談をいただくことも多くあります。
4:理想実現のために:情報収集と成功の鍵
理想の転職先を見つけるためには、正確な情報を集め、効率的に活動することがポイントとなります。
非公開求人の活用とエージェントの役割
条件の良い求人、特に好待遇・好条件の求人は、一般には公開されない「非公開求人」として扱われることも多く、また医師の転職では転職エージェントが医療機関と交渉して求人条件を調整することもあり、転職の成功のためには医師専門の転職エージェントへの登録が重要です。私たちメディカルプラスキャリアのような転職エージェントは、先生のご希望をしっかりヒアリングして、ご希望に沿えるような求人の開拓に努めています。
ご自身でも積極的な情報収集
より良い転職を実現するためにはご自身でも積極的に情報収集することをお勧めいたします。実際に転職によって、疲弊しない働き方と年収維持・アップを両立させた小児科の先生方はたくさんいらっしゃいます。きっと先生の周りにも、転職を成功させた小児科の先生がいるのではないでしょうか。そういった先生方に話を聞いてみることや、求人サイトや医療機関のホームページを見て、転職市場の相場感を掴んでおくことも大切な作業です。もし、条件面で調整が必要になった場合、最終的に何を優先し、何を妥協できるのかを自分の中で理解しておくことが重要になります。
5:まとめ
いかがでしたでしょうか。家庭環境の変化やライフステージの変化により、悩みも変わります。これまで抱いていた悩みから新たな悩みなどあるかと思いますが、決して一人で抱えこまず、ご相談ください。転職という選択肢は、「疲弊しない働き方」と「年収維持・アップ」を両立させるための現実的な解決策です。先生の経験やスキルを正当に評価し、理想とする働き方を実現できる場所は、必ず見つかります。大切なのは、正確な情報を手に入れて一歩踏み出す勇気を持つことです。
メディカルプラスキャリアでは、小児科の先生方のニーズを深く理解した転職エージェントが、先生の理想のキャリア実現を全力でサポートいたします。転職をお考えの際には是非ご相談ください。
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