緩和ケアの「常勤」医師転職市場・求人状況についてお届けします。
■緩和ケアとは
緩和ケアは、癌といったいのちを脅かす病を抱える方の直面するつらさ・苦痛に対応することで、痛み・苦痛・不安・心身ストレスを和らげることを目的とする医療アプローチです。その土台にあるのは「患者の生活の質を向上させること」で、ケアは医師や看護師をはじめ、カウンセラーや社会福祉士といった患者を支援するための専門家が協力し、一丸となって提供します。患者の尊厳を守り、生命の最後の期間をできる限り快適に過ごすための総合的な支援を提供する医療であり、患者本人だけではなくその家族についても、緩和ケアの対象に含める考え方がとられています。
■緩和ケアに関わる医師の転職事情
緩和ケアの専門部署が置かれているのは大学病院などの大規模病院が中心です。 手術や抗がん剤治療で治すことの難しいと判断された方に対し、苦痛をやわらげより良く生きるためのお手伝いしていくため、ペインコントロールの知識・技術の経験豊富な医師は心待ちにされています。ただし求人の数自体は少なく、欠員募集があれば早くに充足するケースが多い状況です。こういった中では特に、緩和医療専門医の有資格者が転職に有利に働く傾向が見られます。
高齢化社会においてがん患者が増え続けている日本では、医療法人や医療機関が今後新たな緩和ケア病棟の立ち上げを計画する可能性に鑑み、「命に関わる仕事についたからには緩和ケアに触れておきたい」といった気持ちから、内科・外科・精神科・麻酔科といったキャリアを経て転科を検討する医師が見られます。
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